アストルティア☆ゴールドブレンド

ドラクエⅩに関する雑記録~芳醇かつ軽薄なひとときをあなたに~

吾輩が語る Sサイズの自宅にいる3人の小さなおはなし

ご訪問ありがとうございます。

 

梅雨が明けてようやく夏らしくなりました。

 

このブログでも夏らしい爽やかな記事でもお送りしたいところですが、残念ながら書いている人間に爽やかさが微塵もないので、身の丈に合った内容をお送りしたいと思います。

 

・・ということで、今回は猫目線の記事です。

 

f:id:westernfield1101:20200806005606j:plain

・・また寝ている。

 

いい加減、この姿は見飽きた。

明治の頃に吾輩の主人だった先生もよく昼寝をしていたが、今回の主人はそれ以上に惰眠を貪っている。こんなものが冒険者だの主人公だのと呼ばれるならば、猫にでも世界が救えそうなものだ。

 

f:id:westernfield1101:20200806011416j:plain

尤も、今回の主人の寝顔は普段と違う様だ。

下人のプク君によると、どうやら彼は「ふて寝」をしているらしい。

 

f:id:westernfield1101:20200806012152j:plain

先日、牡蠣的根性を発揮してひきこもっている主人を見かねたプーコ殿が、悪霊の神々とかいう怪物退治に招待してくれた。

 

普段、人前に出ない主人は、新しく手に入れた水毬のような物体を上下させるしぐさをするだけでも難儀している。猫ながら見ていて痛々しい限りである。

 

そんな男がまともな戦いなど出来る筈もない。

主人は、とりわけ大地の怒りとイオグランデを悉く避けきれなかったことを相当気に病んでいるようだ。今でも寝床で「こんな体たらくでは蠍と戦えない」と、頻りにぼやいている。

これ程軟弱な精神では、胃弱なんぞは当面直らないだろう。いい加減、恰好を付けて珈琲など飲むのを止めて精神の修練でもするがいい。

 

第一、斯様に寝込んでいる暇があるなら、コインを奢ってくれたプーコ殿にお礼にでも行けばいいと思うのだが、残念ながらこの神経胃弱症の男は当分動けそうもない。

プーコ殿には、吾輩が猫族を代表して御礼申し上げる次第である。

 

f:id:westernfield1101:20200806111305j:plain

こんな具合に引きこもりの主人を持ってしまったので、語ることが少なくて辟易する。

仕方がないので、ここの女中の話でもしようと思う。

 

この女、初期設定のまま約三年に渡り放置されている。

名前はコルネリアという。もちろん機械が自動生成した名称であるが、主人は三年経った今でも、一向にこの女の名前を変更する気がないようだ。名前のない吾輩同様、相当に粗略な扱いを受けている。

 

それでもこの女、海辺の限界集落にあるこの家で、超然と澄まして生活している。

この様を見ると大層精神修養を積んだ聖人のようであるが、当初からこのような人物ではなかったようだ。

 

コルネリアの出身はレンダ―シア大陸。

場所の詳細は分からんが、かなりの田舎だったらしい。

 

親は小作人のようなことをやっており、地主に奉公すべく朝から晩まで小麦を刈り取っていた。今でも彼女は、アスフェルド学園の焼きそば麺麭等を見ると、搾取され続けた実家の生活を思い出すようで、複雑な表情を浮かべることがある。

 

当然、幼少の頃から贅沢など出来る生活ではなかった。

明治の頃の先生と同様、屋根にぺんぺん草が生えるような暮らし向きである。元来、派手好きな女であったから、農作業を手伝いつつ雑穀粥を啜るだけの単調な毎日に嫌気が差したのであろう。彼女は、遂に十五かそこらで家を飛び出した。

 

都会に出てからというもの、彼女はさまざな職を転々としたようである。

美容室で下働きをしたり、アクセサリーの合成屋を目指すべく錬金の勉強をしてみたりと、節操ないことを続け何年もの月日を費やした。しかし田舎者の癖に我儘で飽きっぽい性格が災いしてか、どれも「もの」にならなかったらしい。

 

すっかり憔悴しきった彼女は、ある日不図目にした求人広告で、家事代行業の派遣登録募集の案内を見つけた。

なんでも冒険者の家で下働きをすれば、相応の報酬が得られるらしい。仕事といってもたまに来る来客の対応と部屋の掃除くらいなもので、存外楽そうである。

 

田舎の農耕暮らしで多少家事の心得があるコルネリアは、「これなら」と思い、派遣元に登録申請した。申請の際は、実家を出て大分年月を経たことを気にしてか、自らの年齢について随分鯖を読んだようだ。

 

仕事の依頼は、呆気ないほど簡単に来た。

派遣先はウェナ諸島にある住宅村。主人はウェディ男らしい。

 

これを知って、彼女は狂喜乱舞した。

南国の海辺で男と遊んで暮らすだけで金がもらえる。

これで従前の侘びしい人生と決別できる。

 

薔薇色の人生を思い描き、意気揚々と派遣先の現場に飛び込んでいったが、所詮は世間知らずの田舎の小娘である。それが浅はかな幻想であることにすぐに気づく。

 

f:id:westernfield1101:20200807000040j:plain

そこにいたのは、昼寝と妄想しか能のない詰まらぬ人間男。

殆ど寝たきり老人のような生活をしている。

 

主人は魚男の姿には殆どならない。

吾輩は、本来猫族の餌となる筈の魚が主人となることには絶対反対だが、この女は主人に魚男になってもらいたいのである。そして、もっと楽しい人々に囲まれ華やかな生活をしたいのである。

この主人ではそんな望みは到底叶いそうにない。

 

肝心の収入面も悲惨なものだ。

現場までの交通費や食費、及び冒険者に送る貢ぎ物の調達費はすべて自己負担。仕事中は部屋が施錠されているため自由に外出することも儘ならない。

更に施設利用費と称して、月々の給与から相当額が天引きされている。手取り収入を考えると、美容師見習いを我慢して続けていた方が遥かにましであった。

 

f:id:westernfield1101:20200807102134j:plain

誰とも口をきかず、部屋に入り込んでくる鮒虫とかいうゴキブリのような昆虫に怯えながら家事をするだけの毎日。

顔の手入れをする気にもなれないまま潮風に晒され続けているうちに、美しかった肌はすっかり浅黒くなってしまった。

 

こうなってくると故郷が恋しくなってくるのだろう。

彼女は実家を思い出し、泣いてばかりいた。

 

この業界には職業選択の自由という高尚な概念はない。正当理由なく仕事を放棄すると莫大な違約金をとられてしまう。

いっそのこと主人が自分を解雇してくれることを望んでいたのだが、変化を嫌うこの男は初期設定を頑なに貫いているので、それも叶わない。

 

 

f:id:westernfield1101:20200807013247j:plain

 そんな彼女の姿をこのプク君はずっと見ていた。

 

f:id:westernfield1101:20200807102216j:plain

彼は、いつの日からか、主人に毒舌を吐いて散々こき下ろすようになる。

当然、部屋の中は喧嘩が絶えなくなるが、そんな生活がコルネリアにとっては妙に小気味良かった。二人の姿をみていると次第に心が軽くなっていくのを感じたのである。

いま思うと、プク君の体に流れる「お笑い」の血が、泣いている彼女を救おうとしたのかもしれない。

 

f:id:westernfield1101:20200807104225j:plain

今ではこの女も大分逞しくなり、その分口も悪くなった。

プク君との悪口談義を聞いていると、いつか標的が吾輩になるのではないかと、びくびくしている。

 

しかし吾輩は、この三人の関係を観察するのが嫌いではない。

斯様に奇特な人物描写をして喜ぶとは、吾輩も引きこもりの主人に大分似てきた様である。気を付けなくては今に胃病になるかもしれない。

 

 

f:id:westernfield1101:20200807102258j:plain

さて主人、大概にして起きるがいい。

猫なんぞに三千字近くも下らぬことを語らせるとは何事か。そろそろドルボードレースとやらに参加して生き恥を晒してくるが良かろう。

 

 

・・ということで、ここまでお付き合いくださってありがとうございます。

駄文はこれくらいにして、次回以降はドルボレース当りに参加出来たらな~と思いますので、よろしくお願いします。

 

それでは、また。

 


ドラゴンクエストXランキング