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惰性のままに第4回目に突入したグルメリポートです。
前回はガタラのブタまんだったので、今回は同じくドワチャッカ大陸のドルワームにやってきました。
エキゾチックな雰囲気、高度な文明、そして厳格な国王・・
何とも格式高い国と思われるのですが、駅に行くとこの国の「とぼけた」一面が垣間見えます。
(※答えは看板の裏面に書かれています)
王族クラスのVIPな者しか利用できないはずの駅構内で、このような下賤な同好会による掲示物が2つもあるんです。ドワの人たちは科学的な研究には長けているようですが、文化的なレベルは今一つのようですね。雅な落とし物を案内していたカミハルムイ駅の方が風情があります。
駅の奥には更に掲示板がしまってありますね。
まさかボツになったネタじゃないだろうな・・。
そんな駅で売っている名産品も、やはりネーミングが「とぼけて」いました。
銘菓 砂漠の月
最大HPが一時的に4上がるお菓子です。値段はもちろん980円。
当初はドルワームの象徴である太陽の石をモチーフにした料理を開発しようという声もありました。太陽の形をした平焼きパンや、ホットなエスニック料理・・ドルワームにふさわしい料理はいくらでもあったはずです。
しかし「天の世界」に宮城県の関係者がいたのでしょう。
「太陽と対になる月をイメージした商品があってもいいんじゃね?」
「『仙台銘菓 萩の月』のオマージュにしたらウケるかも」
など、リアル銘菓を連想させる商品を求める声が高まってきたのです。
「天の声」には逆らえません。
こうして有形・無形の圧力により、ドワの人たちは月にまつわるお菓子を作らざるを得ない状況に追い込まれてしまったようです。
(参考資料)
「萩の季節をイメージした涼やかな『あの』銘菓との掛け合わせが、果たしてこの国を象徴する商品としてふさわしいのか・・。」
一部では戸惑いの声が上がりましたが、最後にはそんな意見は揉み潰されます。
個人的には、駅の看板同様、一部の人間の中途半端な洒落心により、ドルワームに「ビミョーな」印象を植え付けてしまった商品と感じていますけど、どうなんでしょう。
月をモチーフにしたお菓子を作らねばならないと決まってからというもの、製品開発担当者は悩みに悩み抜きました。
どうせなら、あの仙台銘菓のようなカステラ生地で包んだ生洋菓子にしようかとも思いいましたが、それでは形にインパクトがありません。単なる饅頭に見えてしまいます。下手したら「飾りのない『ガタラのブタまん』みたい」といわれかねません。
「造形技術においてガタラのものに負けるわけにはいかない・・・」
ドワの技術者としてのプライドに火がついた瞬間でした。
「なんとかして月のイメージを明確に打ち出したい」
そう思った開発者担当者は、あるアイテムに目を付けました。
「これだ!」
萩の月にとらわれ過ぎて満月しかイメージしていなかった彼らは、つきのめぐみをみて閃いたのです。
こうして、三日月を模ることで従前の商品と差別化を図ろうという方針が固まりました。
しかし、商品化にあたっては形の他にも問題がありました。
「砂漠の月」というネーミングです。
というのも・・
瀬戸田梅月堂さんに同じ名前の商品があるんですね、これが。
もしも、既に梅月堂さんが「砂漠の月」を商標登録しており、今回のドルワームの開発品がその指定商品と被っていたらエライことになります。知財権侵害でトラブルになったりしたら、ドルワームはおろか、「天の世界」の住人にとってもたまったもんじゃありません
そう思って、おそるおそる経済産業省にある先登録情報をサーチしてみると・・
(経済産業省 j-platpatより)
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
商標登録件数はゼロ
胸をなでおろしました。
少なくともこれで商標権関係の訴訟トラブルはなさそうです。
とはいえ、ここで梅月堂さんのお菓子と同種類のものを作ったら、「模倣」もしくは「あてつけ」と受け取られません。よってサブレを連想させるような焼き菓子は一切ボツ扱いとなります(第一、サブレはヴェリナードの商品と競合してしまいます)。
となるとやはり生洋菓子か・・。
しかし安易に生ケーキを作ると、今度はオルフェアのアクロバットケーキと競合します。どうしたもんか。
そして出来上がったのが現在のフォルム。
アクロバットケーキとの差別化をするために、タルト型になっています。
色は輝く三日月のイメージして、鮮やかなカスタードクリーム色。
あの仙台銘菓をちょっと連想させつつ、模倣にまでは至らないギリギリの線を見極めています。
そんな経緯で完成した「銘菓 砂漠の月」、さっそく実食です。
あぁ・・こんなに一生懸命作った銘菓も、冒険者の前では単なるチョコレートケーキやアイスクリーム(?)とひとくくりにされてしまうのですね。
しかしその思いは(妄想の中で)しっかり受け止めました。
二つは滑らかなクリームとざっくりした台座の食感コントラストは、夜空に浮かぶ黄金色の三日月と砂漠の大地の関係をよく表しています。
そしてこの優しい甘さは、砂漠にふと現れるオアシスのように冒険者にひとときの安らぎを与えます。ガタラのブタまんとは対称的な貴族的な味ですね。
みなさん、このような素晴らしい名産品を忘れないでやってください。
そう言ってくれるのはいいけどさ・・
今回書いた砂漠の月の開発秘話って本当なの?
さあ・・どうせフィクションだから適当でいいんじゃない?
裏付けもないなんて 文化程度が低い記事ね~。
それでは、また。