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アストルティア・グルメリポートの3回目です。
時代は移り変わり令和となった現在において、各駅で売られている名産品をとりあげるなど時代錯誤も甚だしい。こんな企画を立ち上げたことに後悔の念を禁じ得ません。しかし2回目をやったからには3回目もやってみます。今やめたら三日坊主以下ですからね。
その3回目の今回は、ガタラの町。
このブログでガタラの町を扱うのは久しぶりです。昨年ポイックリン・リターンズで義賊についてごちゃごちゃ書いたとき以来じゃないかな?
このガタラの町の名産品といえば、コレ。
ガタラのブタまん
食べると一時的にきようさが8上がるブタまんです。盗賊団がいるガタラの町にふさわしい効果を備えた逸品です。
ブタまんとは主に関西地方の呼び名で、僕のすむ関東地方では「肉まん」と呼ばれるのは周知のとおり。このネーミングだけみると「制作者は西寄りの人間なのか」と思われますが、後日実装された、同じくきようさを上げるための料理は、「きようさにくまん」でした。こういうところで開発者のささやかなバランス感覚がうかがえます。
なぜブタまんがガタラの名物になっているのかは、正直謎です。
そもそもブタまんに代表される所謂「饅頭」といわれる料理は、古代中国で始まったものとされています。
『三国志』で知られる諸葛亮は、南蛮征伐の帰りに風雨で川が氾濫し渡れなかったが、氾濫した川を鎮めようと願うとき水神に人間の首を切り落として捧げて祭るという南蛮の信仰を、戦いで失われた人命を人柱にこれ以上犠牲には出来ないとして、小麦粉を水で練った皮に羊や牛の肉を包んで饅頭(まんじゅう)を作り、人頭に代わって供えて川に投じると見事に氾濫は収まったという。これが饅頭(中華まん)の始まりとされている
※ウィキペディアより引用
確かに吉川英治の「三国志」にも同じようなことが書いてありますね。
この本によると、「饅」はそもそも「小麦粉」とほぼ同じ意味のようですから、上記の説は説得力があります。
ガタラは、乾燥帯の山岳エリアなので、どことなく中国の内陸部をイメージしたものだと思われます(そういえばドワーフの服装も中国っぽく見える)。きっと中国同様に小麦もどこかで生産されるのでしょう。
ただ、一般に小麦は寒冷帯から温帯のエリアで育つ穀物です。
ガタラの町に訪れた冒険者の中で熱中症をおこしたウェディがいますが、そんな症状が起こるような気候で小麦が採れるのか、ちょっと疑問です。
これについては
・このウエディはカルサドラ火山帯などの暑いエリアを回ってきた帰りに、比較的涼しいガタラ地方に避難してきた
・ガタラ近辺は暑くても、周辺に小麦栽培に適した環境のエリアが存在する
等の答えが考えられますが、真相は不明です。
話がそれました。
以上を総合すると、この中国風のエリアのイメージと、きようさを求める盗賊にふさわしいコンパクトな料理のイメージが結びついて「ブタまん」という名産品が生まれたのだと推測します。
さて、このガタラのブタまんは「きようさ」をウリにする商品なので、見た目が不細工ではいけません。
そう考えたメーカーは、一流の職人をスカウトして、ブタをかたどったチャーミングなフォルムに仕上げました。凡庸なブタまんとは一線を画する芸術的な作品です。
「これで980ゴールドなら問題あるまい。どこぞのシカせんべいよりは遥かにコスパがいいわい。」
と、開発者は自信満々に商品を世に送り出したのでした。
ところが消費者からは大不評。
「金策の盗みをやるのに、なんで980ゴールドも出さなきゃいけないんだ。本末転倒だろ、阿保か!」
という類のクレームが殺到したのです。
メーカー側は、慌てて値段の再検討に入りますが、各国の駅売店間では名産品を980ゴールドとする旨の価格協定が結ばれていて、値下げは不可能です。
そんなわけで、このガタラのブタまんは、今やほとんどの人が見向きもしない商品になってしまいました。きようさにくまんが市場に流通している現在、もはや存在意義はゼロに等しい。
消費者のニーズを軽視し、自分たちの食品造形技術の高さに自惚れたという意味で、ガタラのドワーフたちは、食の分野でも「技術に奢ってしまった」といえましょう。
しかし、当のガタラの住民たちは、このガタラのブタまんを概ね温かく見守っているようです。三闘士の像などの観光、及びアグラニの鉱石産業などの影響により、経済的にこの町が潤っているからでしょうか。はたまた町長不在で政治が住民の話し合いで決まるような町では、駅の名産品など大した議題にならないのかもしれません。
売り上げにならない商品でも、ガタラの人たちは誰も「にくまん」・・
うーくっくっくっ
(チッ・・やべぇのがいやがる・・)
販売員に通報される前に、しっかり購入の意志を示しておきましょう。
Ver.4の冒険者にとっては980ゴールドなど、もはや「はした金」。
写真撮影に備えて3つくらい買っちゃいましたよ。ささやかな大富豪気分。
さて、このガタラのブタまんは、冒険者が携帯することを念頭に置いて作られているので、冷めても美味しく頂けます。
しかし、やはりブタまんはアツアツでなんぼの食品。ちょっと温め直してきます。
では、実食です。
とても美味しいシナモンロールとホットドッグ・・
じゃなくてブタまんです。
ムッチリした皮の中には肉汁たっぷりの餡が零れんばかりに入っています。日本のものより若干油分が多いでしょうか。中国と同様、ここのブタまんもだいぶこってりしてます。まあドワーフの体型をみれば何となく味の好みが想像できますが・・。
以上、1つ食べれば30分くらい幸福感に包まれる大満足のブタまんでした。
とはいえ、料理の効果という点では「きようさにくまん」に遠く及びませんね。こうなったらブタまん10個購入につき豪華賞品が当たる抽選券でもつけてみましょうか。某大手メーカーの肉まんみたいに。
とにかく、このまま「きようさにくまん」に負けっぱなしにならないよう、ガタラのブタまんには、何らかの巻き返しを期待しています。
うーくっくっく・・
先輩ブロガーの真似して考察記事なんて書いたら、神経性胃炎になっちまった・・。
アンタのは考察じゃなくて 単なる妄想。
まったく アタマも胃腸も弱いね~。
それでは、また。